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BASICで学んだ事

努力の甲斐あって"X1"を購入する頃には、すでにコンピュータを使いこなすための基礎固めは終わっていた。

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多くの人達がコンピュータに大きな期待を持ちながら入り口で立ちすくんでいるのを横目に、すんなりとスタートを切れた少数派の中に運良くもぐりこめたのである。

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しかし、今から思い返しても本当に冴えていた。入り口も出口も、もう既に決まっていたのである。
自分はコンピュータに何を求めているのかという目標が明確だった。
ゲームやお絵かきやサウンド作り等更に云えばハードウェアとしてのコンピュータそのものにもにもまったく関心がなかった。コンピュータに期待していたのは「自分自身のスキルアップ」であった。
当時は"スキル"という言葉は一般的ではなかったのだが、単に"能力"や"技能"などではなく、もう少し深い意味を感じている。まぁ他に適当な言葉を今は思いつかないのでゴニョゴニョと・・・

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20代も終わりに近づきつつあり、自分には他人に誇れるような圧倒的な長所が何もない事に漠然とした危機感を抱いていた。この先まだまだ長い人生長い長い時間が待ち受けているとはいえ、今のままで良いのだろうか、いや、良いはずがないという、焦りにも似た感情である。当時の一般的な会社は終身雇用と年功序列が当たり前であり現代のような就職難などはなく、焦る必要もなかったので、それを"向上心"という事にしておこう。( ´ー`)

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"X1"を手に入れて、最初に手がけたのが"金銭出納帳"。要するに"小遣い帳"であった。もちろんその手段は"HU-BASIC"。BASICで実用的なソフトは作れないという事実を知りながら果敢にチャレンジを始めた。
やはり、それ以外の選択肢はなかったためである。とは言いつつ、ゲームマシンとしてもかなり楽しんだ事も事実。

"X1"は"クリーンコンピュータ"であり、電源を入れただけでは本当に何も出来なかった。"HU-BASIC"の収録されたカセットテープを装填し30秒程度待ってようやく準備完了である。
まぁ、最初からそんなもんだと分かっていたのでその儀式は特に苦にはならなかった。

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最初の頃は、簡単な計算をさせたりちょっとしたメッセージを表示させたりしただけでもけっこう感激したものであったが、そんなものは二三度やればすぐに飽きが来る。

ようやく自分のパソコンを手に入れて、とにかくやりたかった事は、データ入力と集計・分析であった。
毎夜BASICと格闘しつつ、何とかアプリケーションらしきものになるまで 3ヶ月くらいかかったと記憶している。
気がついた時には1,000行近いプログラムになっていた。非常に高額(142,800円)であったドットプリンタまで購入し、印字したプログラムは一生の宝ものになるはずであったが、哀れにも数年後にはゴミ箱行きとなった。

忍耐強く毎日の現金の出入りを入力し、日計を出力し、1ヶ月ごとの支出項目の分類集計も難なく実現した。
しかし、そこまでであった。膨大な時間と手間を費やしてプログラムを書き、面倒で単調なデータ入力も行い、その結果得られるものとの落差があまりにも大き過ぎる事を身をもって体験して、BASICを卒業した。
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